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<マル激・後半>5金スペシャル映画特集・トランプとオピオイドと炭坑と今


<マル激・後半>5金スペシャル映画特集・トランプとオピオイドと炭坑と今

月の5回目の金曜日に無料で特別企画をお送りする5金スペシャル。今回は2本の映画を取り上げながら、日本と世界の今を議論した。1本目はアメリカで息子の依存症と戦う家族の葛藤を描いた現在劇場公開中の『ベン・イズ・バック』。ジュリア・ロバーツ演じる母親役が話題となったこともあり、一見、息子に対する母の愛情を描いた映画のように思われがちだが、実際はますます深刻化するアメリカのオピオイド問題が背景にある、本格的な社会派作品だ。主人公のベンは学校の部活で怪我をした際に医師から処方された鎮痛剤によってオピオイド依存症になり、その後、盗みや麻薬の密売など悪事の限りを尽くす人生を送ってきた。離脱症状から逃れるためには、麻薬を買い続けるためのお金が必要だったからだ。映画は母親の縦横無尽の活躍もあってハッピーエンドで終わっているが、実際のオピオイド依存症との戦いは、そんなに甘くはない。依存症者のほとんどはリハビリと再発を繰り返しながら、どこかのタイミングで過剰摂取によって死亡する人が圧倒的に多い。薬物の過剰摂取死が年間6万人を超え、今や交通事故の死者数を上回っているアメリカでは、先進国では唯一、白人男性の平均寿命が下降に転じている。映画には一度依存症になると、そこから抜け出すことがどれほど困難かがよく描かれているが、これは何もオピオイドに限ったことではない。アルコールやパチンコなどのギャンブル、最近ではゲームまで、日本でも依存症問題は深刻化している。依存症を単にモラルの問題として捉え、「臭いものには蓋」感覚で刑罰や禁断によって無理矢理解決しようとすれば、アメリカの轍を踏むことになりかねない。この映画には日本にも多くの教訓を提供していると言えるだろう。今回取り上げたもう一本の映画は、これ...
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再生時間:58:52
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タグ:政治,神保哲生,宮台真司


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